松尾形成外科・眼瞼クリニック
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老人性いぼ(脂漏性角化症、老人性疣贅)は、顔や頭皮、首などにできる黒~茶色の盛り上が
ったできものです。
成人以降に発症し、80歳以上ではほぼ全員に認めるため、老化現象の一つとも言えます。
老人性のシミ(老人性色素斑)が時間の経過とともに盛り上がってできます。
ほくろに似ているものや、時に皮膚癌に似ているものもあるので、診断には注意が必要です。
加齢や紫外線の影響が原因と考えられています。
顔や頭皮、首などにできる黒色、黒灰色、茶色などの数mm~数cmのイボ状のできものです。
表面はざらざらしていることが多いです。年齢とともに徐々に数が増え、サイズも大きくなっていきます。
通常は無症状ですが、時に炎症を起こして赤みやかゆみを伴うことがあります。
脂漏性角化症なのか、皮膚がんの一種なのかを鑑別するためには正確な診断が欠かせません。
当院ではダーモスコープという特殊な拡大鏡を用いて診断を行っています。
診断が難しい場合は部分的に切除して顕微鏡検査で調べることもあります。
-196℃の液体窒素で冷却した綿棒でイボを圧抵することで、ウイルスに感染した細胞を破壊する治療です。
イボが取れるまでに数回治療が必要な場合もあります。
治療時に軽い痛みがあります。
治療後はしばらく赤みが残ることもありますが、徐々に目立たなくなっていきます。紫外線による色素沈着を予防するため、UVケアが重要です。
CO2レーザーを用いて脂漏性角化症を除去します。
局所麻酔を行い、レーザーで病変を蒸散させます。5分程度の施術です。
治療後の傷はしばらく赤みがあります。紫外線による色素沈着を予防するため、UVケアが重要です。
液体窒素圧抵療法と比較して、治療後の赤みや色素沈着などが目立ちにくいというメリットがあります。
他のできものと鑑別が難しいものでは手術を行い、病理検査(顕微鏡検査)で詳しく調べます。
局所麻酔を行い、脂漏性角化症をメスまたは高周波メスで切除します。傷は縫って閉じます。10分程度の施術です。
手術後は線状の傷あとが残ります。
当院では傷あとをできるだけ目立たなくするため、丁寧に縫合することはもちろん、抜糸後のテーピングを3カ月程度継続することをお勧めしています。