松尾形成外科・眼瞼クリニック
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氷が張らない浜松市の西美薗に住むようになってもうすぐ6年です。冬の暖かさにはすっかり慣れ、マイナス14度も知っている身体なのですが、プラス3度の寒さにおののく身体になってしまいました。夏の暑さは修行中です。
6年前に松本市にある信州大学を退職し浜松市の西美薗に開業いたしました。
患者さんからは、出身地ですか?なぜここに?と聞かれることが少なくありませんでした。
私には娘が二人おりまして、長女は精神科医、次女は私と同じ形成外科医になりました。二人には松尾性を継ぐことを強要致しませんでした。その結果、二人とも流れに逆らわず就職し、二人とも長男と結婚しました。かくいう私も三姉妹の末娘と結婚し妻の旧姓を絶えさせた長男です。娘たちは子が授かると家を建てました。ますます信州が遠くなるにつれて、私は行く末を考えるようになりました。
私のライフワークは「瞼」です。次女が形成外科を選んだことには驚きましたが、徐々に娘に知識と技術を引き継ぐことが使命だと考えるようになりました。娘たちからも「老後どうするの、私たちには仕事も家庭もあるから倒れても助けにいけないよ、近くに来てよ」コールが相次ぎました。私は娘たちを信州に呼び寄せるのではなく、形成外科医の次女を追いかけて移住する決断をしました。 ここ西美薗は、次女(金子愛)の嫁ぎ先なのです。
開業して5年、松尾形成外科・眼瞼クリニックにて次女に手取り足取りいろいろと教えてきました。今や時々次女の実力に驚かされております。引退が近づいてきた…もっと頑張らねばと背中を押される日があります。一年前には、次女の優秀な上司である水上先生を迎えることができ、ますます私の出番が少なくなってきました。
とはいえ、開業後にアルツハイマー予防についての発見をしましたので、その論文を書き上げる義務を感じております。
浜松市西美薗。美薗は英語でいうとパラダイス。パラダイスには、絶好の場所という意味もあるようです。パラダイスでの仕事は苦しくもあり、楽しくもありです。死ぬまで現役形成外科医&研究者でありたいと思っております。 2021.04.01
瞼をこする習慣があると、上眼瞼挙筋の腱膜が瞼板より外れ、さらにこすっているとミュラー筋が伸びて、努力しないと瞼を開け続けていられない腱膜性眼瞼下垂になります。
腱膜性眼瞼下垂でミュラー筋が伸びた状態では、ミュラー筋をひっぱって脳の青斑核を刺激できなくなります。その結果、頭がスッキリしなくなり、脳血流を増やすことができなくなります。脳血流を増やすことができなくなることがアルツハイマー型認知症の原因の1つだと考えられています。
頭がすっきりしないのは、眼瞼下垂の始まりです。頭をスッキリさせて脳血流を増やすためには脳血流を増やすような眼瞼下垂の手術が有効です。 2020.10.18
頭部には2つの動脈が来ている。内頚動脈と外頚動脈。脳は内頚動脈から血液が来て生きている。目玉も内頚動脈から血液が来て生きている。目玉は脳だから。目玉以外の顔は外頚動脈で生きている。
瞼はメインは外頚動脈で生きているが、内頚動脈からも目玉の栄養血管の一部が来ているので内頚動脈でも生きている。瞼は内頚動脈と外頚動脈の両方から血液が来て生きている。
だから、瞼は北極にいても南極にいても凍傷にならないぐらい血がいっぱい流れている。
だから、瞼は出血しやすいのです。 2020.09.08
診察時、顔写真の撮影前にササッと頬に小さなシールをはりますが、キャスマッチといいます。画像の色と大きさを揃えるためのものさしです。詳しく説明いたしますと、画像補正用カラーチャートです。様々な状況で撮影された写真の色調の補正とサイズの調整ができ、比較検討が容易になります。すぐれものです。使うこと数十年になります。
キャスマッチは院長が大学教授時代に発案し特許をとりましたので、知的財産権は大学にあります。
「キャスマッチは僕が発明したんだけど、買ってるんだよ」
院長の自慢話にお付きあいいただきありがとうございましたm(^^)m 2018.08.29
手術直後の方に「痛いのは今日だけですからね」と院長がよくお話しています。「痛みは抑制されますからね」も聞かれた方があると思います。「ゲートコントロール説ってのがあってね」ここまで聞かれた方は少ないと思いますので。
「痛いのは今日だけです」ゲートコントロール説を紹介致します。
痛みは身の回りの危険を知らせてくれる重要な役割を持っています。しかし,それがその役割を果たした後も持続してしまうと人体に有害な影響を与えてしまいます。そうならないために,人の身体には痛みを抑制する系が備わっています。以下略。 2018.07.24
「へそを前に出す」ことは、健康で長生きするためだと力説しています。猫背を治すにも、頚椎症にならないためにも、腰痛にならないためにも、へそを前に出せばよいのだそうです。(出しすぎに注意笑)
へそが前に出る椅子を紹介します。
執刀医が疲れにくいいす
「坐骨圧迫せず■猫背になりにくく 宮田のタカノ、信大と共同開発」
いす製造のタカノ(本社・《長野県上伊那郡》宮田村)は、執刀医が長時間すわっても疲れたり、坐骨神経を圧迫したりしない手術用のいすを信州大学医学部と共同開発し、15日から販売を始める。衛生面だけが重視されがちだった医療用家具に現場の医師のアイデアを反映し、手術室での忍耐や我慢がら医師を開放した。
いすは、座って長時間、手術を行うことが多い形成外科医のアイデアを生かし、「疲れにくく、坐骨を圧迫せず、蒸れない」という要望を反映した。座った姿勢が疲れにくいとされる骨盤から脊髄、頭がまっすぐになるように設計され、座るとやや前かがみのなるように感じる。医師の1人は「猫背になりがちだった姿勢を正し、長時間の手術に耐えられそうだ」。
背もたれに腰が当たるように深く座り、周りの用具などに当たらないよう小さめのサイズに設計。座面にメッシュ素材を用いて蒸れにくくし、坐骨があたる部分は波形にして圧力が均等に掛かる仕組みだ。坐骨付近にあつりょくが集中すると、血行不良が起きて疲れやすくなるという。衛生管理に配慮して、医師が上腕部を使わなくても、高さ調節や簡単に座れる配慮を施した。
標準価格は17万円で年800台の出荷を見込む。手術用のいすは年1500台ほどの需要があり、約半分のシェアを狙う。信州大学医学部形成再建外科学教室の松尾清・特任教授(62)は「医師に我慢を強いた医療器具にも、衛生面に配慮しつつ、快適性を求める時代が来た」と話している。(2016年1月13日 朝日新聞 12版)
形成外科医が考えた外科医のための椅子。疲労軽減・腰痛対策用。ランバーサポートで腰を押し姿勢を安定させる。長時間に耐える蒸れないメッシュかつ波型。作業がしやすいような浅い座面。回転機能あり。キャスター部分の円形のどこを踏んでも体重移動で上下する。
「上瞼のミュラー筋機械受容器はアクセル、下瞼のミュラー筋機械受容器はブレーキ」
写真は、院長が敬愛するピアニストのグレン・グールドです。「バッハの最も偉大な演奏家」とリヒテルが評しました。 2018.06.08
院長より
「まぶたの病気は、腱膜が瞼板より外れたり、ミュラー筋が肥大したり、ミュラー筋が薄くなって伸びたりして、ミュラー筋のセンサーに異常が来たした状態なのです。そうして、努力しないと開かなくなる下垂になったり、まぶたが閉じてしまう眼瞼痙攣になったりするのです。
まぶたの病気の症状は、まぶたを開ける仕組みの異常、青斑核の刺激の異常により多岐に渡るのです。
松尾清が最近つぶやいた言葉です。
毎日の手術では、患者さんのお好きな音楽を流します。
手術前にリクエストをうかがってユーチューブで探しておかけします。
1番リクエストが多いのは美空ひばりさんなのだそうです。
松尾清が感じている患者さんからのリクエスト多い順、ベスト3です。
1.美空ひばり
2.ONE OK ROCK(ワンオクロック) 日本の4人組ロックバンド
(ボーカルのタカさんは森進一さんと森昌子さんの息子さん)
3.ショパン
音楽がとても好きな松尾は、患者さんがリクエストなさった音楽を聴くのが楽しみなようです。初めて聴く曲、初めて出会うアーティストも楽しみなようです。こんないい曲を今まで知らなかったと何日も聴き続けることも。2017.12.25
不眠症の方々ばかりでなく、皆さんに松尾清がよくお伝えしていることばです。
「よく眠るコツは3つです。
1.目玉を上に向けない(上をむいて寝ない)
2.歯を噛みしめない
3.顔のちからを抜く(頬をだらーっとたらす感じ)
自分で起きてるのをやめるんです。睡眠は向こうからやってきません。自分で意識をなくすんです」
1の目玉を上に向けないというのは、意外と難しいのです。気がつくと目玉が上を向いてしまうことを経験なさっている方も多いでしょう。上の絵のように、丸くなって顎を引くと、眼球頭位協調運動で目玉が下を向きます。
眼球頭位協調運動というのは、頭を上に向けると目玉が上を向き、頭を下に向けると目玉が下を向くという生理学的な反射です。
クリニックのイメージカラーのグリーンを基調にしたロゴは、カッと見開いた目と口角の上がった口、ピンク色は脳です。「まぶたと脳はつながっています」という松尾清の思いが込められています。
青斑核(せいはんかく)と腹内側前頭前野(ふくないそくぜんとうぜんや)
ロゴの真ん中に書いてある、LC(Locus Coeruleus)は青斑核です。覚醒・筋緊張・交感神経緊張の中枢です。vmPFC(ventromedial prefrontal cortex)は腹内側前頭前野です。意思決定したり、情動をコントロールしたり、記憶を想い起こす場所です。
まぶたをカッと見開くと、LC(青斑核)が指令を受け、vmPFC(腹内側前頭前野 )を刺激して、覚醒するのです。
この神経経路は、本来戦うための経路なのです。まぶたをカッと見開き、覚醒して戦略を練りながら冷静さを保ち、身体中に力を入れ、心臓をドキドキさせて、手に汗かいた状態(滑らないように)を作ります。いつでも戦いに反応できるように準備しているのです。
現代社会も生き抜くための戦いです。デスクワークが主になってきたので、覚醒して戦略を練ることを強く要求されます。しかし、身体中に力が入ったり、交感神経緊張症状がでてしまうのです。
この経路についてはインターネットで読めます。